曲目解説

OP.54 ヴォーカルとオルガンの為の「花の詩」(詞:俊山和則)

作曲年:1999〜2001

第一曲:菜の花 
第二曲:すみれ
第三曲:ハイビスカス
第四曲:あじさい
第五曲:ゆり

喜界島在住の俊山和則氏は、若い頃名瀬市(現奄美市)の知的障害者の施設に入所していましたが、その時、社会的弱者の視点から多くの詩を残しています。彼の詩は装飾的な言葉はほとんど無く、ストレートな表現になっています。オルガン伴奏による歌曲では、彼のような詩が適しており、今までに10曲以上作曲しています。 【2013年6月29日デジタルパイプオルガンコンサートNO.3パンフレットより】 ◯第二曲:すみれ 小さく可憐なイメージを作る為に、手鍵盤のみの伴奏です。八分の五拍子や八分の七拍子などの小刻みな変拍子が交代するスリリングな曲です。
◯第三曲:ハイビスカス バッハのカンタータで見られるオブリガート付きアリアの様式で作曲しました。
◯第五曲:ゆり 肉厚な花弁を象徴するように、ペダルを加えた重厚な響きを目指しました。意外性を持つ変拍子と、旋律を重ね合わせる対位法の効果が、ゆったりとした内にも、独特の緊張感をかもし出しています。

収録CDタイトル
第一曲 「歌の風便り〜パイプオルガンの響きに乗せて〜」
第二曲、第三曲 「ソプラノ、マンドリン、パイプオルガンによる〜響きの詩集〜

初演情報
2002.10.13 *全曲初演
会場/「鶴岡協同の家」 こぴあ2階ホール
演奏者/Org:酒井多賀志  Sop:山本朋子氏