曲目解説

OP.74 尺八・箏・オルガンの為の幻想曲「一陽来復」

作曲年:2019

第一曲:トッカータ

第二曲:久しく待ちにし

第三曲:清流

第四曲:フーガ

「一陽来復」とは「冬至から春へ」または「しばらく続いた悪い状態から好転すること」という意味です。  クリスマスは元来、ゲルマンの冬至の儀式とキリストの誕生を結びつけたお祭りでした。この曲はそれに倣って、日本における冬至とクリスマスを結び付ける事と、混迷を深める現在の世界情勢が好転する事を願って2017年に作曲しました。 4つの楽章からなり、第1楽章はトッカータ、第2楽章は賛美歌第2編94番「久しく待ちにし」の変奏、第3楽章は「清流」、第4楽章はフーガという構成です。 「清流」の原曲は尺八・箏の為の作品で、1989年に三塚さんと小野さんの結婚記念に捧げた曲です。今回その前半を転用しました。 フーガは息の長い、規模の大きな曲で、最後のクライマックスまで、徐々に盛り上がって行きます。 【2018年12月14日デジタルパイプオルガンコンサートNO.14パンフレットより】

販売譜
尺八・箏とのアンサンブル譜とオルガンソロ譜の2種類があります。

収録CDタイトル
遺作CD「ソプラノとデジタルパイプオルガンによる〜和から洋を顧みる〜」 *オルガン曲として収録

初演情報
2017.12.15
会場/小金井宮地楽器ホール 小ホール
演奏者/Org:酒井多賀志 尺八:三塚幸彦氏 箏:小野美穂子氏